メルカリ始めました▷

「空の青さを知る人よ」を見た感想。かつて夢を持っていた大人にオススメ!

映画、「空の青さを知る人よ」を仕事帰りに一人で観て参りました。なんとなくの直感で、これは一人でしんみり見るべきなんじゃないかと思ったのです。
思い出がある二子玉川で、一人プレミアムポップコーンとドリンクを買って観たこの映画。結論から言うと超最高でした。「天気の子」も良かったけど、どストライクなのはこっちかもしれません。

【ネタバレなし】天気の子、感想。君の名はほどヒットはしないまでも、味わいある作品 | Strobolights
前回、こんな記事を書いたのだが、早速見てきた。 こういうのはある程度波に乗った方がいいでしょ、ということで公開開始してからなるべく日数を開けずに見たかったのだ。今回、用事があった立川駅の映画館で席が取れたので時間を作って行ってきた、というわけ。

【ネタバレなし】「空の青さを知る人よ」をまだ見ていない方へ全体的な感想

「あの花」で大号泣した僕は、超平和バスターズ名義の作品とは一応全部見ている(多分)。前回は「心が叫びたがってるんだ」を見ました。おー、これ、2015年だったのか・・・。いろいろあったなあ、この年・・・。

「心が叫びたがってるんだ。」を見た感想ーネタバレなしー | Strobolights
どこかの誰かの物語である「あの花」に対し、「ここさけ」はあなたにもかつてあった物語なのだ。

「あの花」も「ここさけ」も高校生が主人公。そして今回の「空青」も高校生が主人公です。しかし、物語の主軸は高校生ではなく完全に「大人」目線。

それが今回の最大の特徴じゃないでしょうか。これ、若い人(例えば高校生や大学生)が見ても全然ピンとこないんじゃないかなあと思います。

それよりも「かつて何かを目指していた大人」は見た方がいい。特に30歳とか40歳と言った、人生の節目でこれからの人生考えちゃってる系の大人は見た方がいい。マストです。

この映画の売り出し方って「忘れられなかった昔の恋」的な表現をしていますよね。公式Webのコピーも「切なくてちょっと不思議な”二度目の初恋”」とか書かれてるし。
だからこの映画を「恋愛もの」だと思っている人は多いかもしれません。勿論、恋愛はこの映画の大きな柱であることは間違い無いのですが主題はそこではないんじゃないかと。

この映画は「人生そのもの」なんです。若さと現実は対立するものではなく、地続きでつながっているものなんです。
どういうことかって、それはまあまず映画を見てくれ、と。僕なりの解釈はこの後書きますが、ネタバレ含むのでまだ見てない方はここまでにしてとっとと近くの映画館で予約をした方がいいでっせ、という感じです。以上。

「空の青さを知る」の意味は?

さて、では僕なりの解釈を。

「井の中の蛙大海を知らず。されど空の青さを知る」という言葉があります。何故か、一般的に有名なのって前半だけですよね。使い勝手がいい言葉だから、いろんなところで引用されているからだと思うけど。

しかし今回の映画のタイトルであり主題でもあるのは「空の青さを知る」ですね。これが一体何を指しているのか。
解釈はいろいろ分かれるところかもしれませんが、僕の解釈としては「しんの」であり「あおい」、つまり無秩序で無鉄砲な若さの可能性のことを指しているんだろうなと思いました。

彼らは井の中の蛙です。それぞれバンドを志し、東京に出て行こうとしています。
一方、大人である「慎之介」と「あかね」は現実を知っています。彼らは彼らで辿ってきた道があり、自分のこれまでを守りながらも「この先」をもがいています。

この、「若さ」と「現実」の対比がキャラクターによって描き分けられている点が本当に巧みで味わい深いなあと思って見ていました。

クライマックスシーンでもある”しんの”と”あおい”が空を飛ぶシーン。「なんで空を飛んでるんだ」というツッコミは野暮ってもんですよ。あれは飛ばないとダメなんですよ。
だって、彼らは若さなんですから。無鉄砲、無軌道。でも可能性だけはある。井の中の蛙だけど、空の青さと広さは知っている。だから飛んだんです。
彼らがビュンビュン飛んでいるのに対して慎之介は現実的にタクシー乗ったりして移動しているのも凝ってますよねええ。

何故、”しんの”は現れたのか?その理由とは

空を飛ぶことができる設定のその前に、じゃあ「しんの」はなんなんだ、ということになりますよね。この映画のファンタジー要素は彼だけなので。
こいつは霊なのか過去からタイムスリップしてきたのか、一体なんなんだ、と。

この映画の中でそのことについては特に言及はありません。ただ、”しんの”が現れたタイミングと慎之介が再び故郷に帰ってくるタイミングは非常に近いものがある。
これはやはり慎之介が押し殺した想い、後悔が、あの神社に閉じ込められたままのギターを媒介として現出したのが”しんの”ということなんでしょう。

慎之介は夢を持って東京に出て行ったわけですが、彼の本当の願いはあかねと一緒に行くことだった。それでも東京で成功して堂々とあおいを迎えに帰れればよかったのに、自分の夢は中途半端なまま。仕事で帰らなくてはならなくなったとはいえ、目を背けたいのが故郷という存在なのです。いってしまえば、”しんの”は慎之介にとって忘れてしまいたい、閉じ込めておきたい自分の過去なわけですね。

そう考えると、ラストのシーンで”しんの”と慎之介が直接出会うのは必然。慎之介にとってみれば過去と向き合うことになった、と。
そして空の青さを知る過去の自分、つまり自分の原点に突き動かされて、彼は再び前を向いて歩き始めたのです。

いやー。泣ける。よく考えられてる。

最も魅力的で艶がある”あおい”という魔性の女っぷり

これはおそらく大半の人に賛同いただけるんじゃ無いかと思いますが、この映画で最も魅力的なキャラクターってあか姉こと”あかね”ですよね。異論ないですよね。

この人の魔性っぷりはすごい。といっても別にたぶらかしてるわけでも下心があるわけでもないんですが、ナチュラルに男を惚れさせるタイプですね、この人。
そりゃそうだ、だって声優が吉岡里帆だもん。この人、やばいでしょう。可愛すぎる。知ってましたか、この人、こんな顔しててスタイルめちゃいいんですよ。水着はもう封印したみたいですけど。

あかねは劇中で最も地に足がついていて、最も力強く日々を生きています。決して派手じゃないんだけど、この人の強さは異常です。
客観的に見たら妹のために自分の可能性を犠牲にしているように見えても、彼女自身はそれを犠牲だと思っていない。酔っ払った慎之介を背負い投げ(!)し、”みちんこ”に「私は誰にも振り回されていないし自分で決めて自分で生きてきた」と言い放つシーンは驚きとともに痛快でもあります。

もうこれさー、最強のお姉ちゃん属性ですよね。お母さん属性かもしれん。それなのにさー、慎之介のギターでひとしきり笑った後に一人でしくしくと泣いてるんだもん。守りたくなるよなああああ!
魔性だよなああああ!!!そりゃ慎之介も惚れるわ!!

EDは賛否両論?別にいいと思うけど

さて、ネットでこの映画の感想をザーッと見てると、エンディングのスタッフロールが賛否両論のようですね。
あれは蛇足だった、という声が多いようです。

この映画は割と唐突に終わります。クライマックス後のエンディングで演歌のライブの舞台があるのかと思いきやそれはなく、あおいの葛藤(未来への振り切り)で終わりますからね。
そしてそんなあっさりとした終わり方をしてしまったことを補強するかのように、後日譚としての各シーンがEDロールに合わせて流れてくる。これがなかったら余韻に浸れて最高だったのに、という意見が多いようです。

うーんそうかなあと僕は思っちゃいますね。それぞれのキャラがとても魅力的で愛らしいから、やはり彼彼女たちがその後どうなったのか知りたいですもん。まさか慎之介とあかねが結婚するところまで描かれているとは思いませんでしたが・・・。

そういえばあおいはどこかの合格発表の掲示板の前にいるカットがありましたが、結局進学したんですかね??そしてそれはどういう意味を持っているんでしょうか?別にいいと思うんですけど、ちょっと気になりました。

というわけで個人的には大満足の映画でした。謎が多いみたいな映画ではないのですぐに見直したいとは思わないけど、またちょっと時間が経って、自分が人生に悩んだら見てみようかなと思います。
オススメですよ!!

空の青さを知る人よ Alternative Melodies (電撃文庫)
岬 鷺宮
KADOKAWA (2019-10-10)
売り上げランキング: 2,365

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です