30代残り僅かな僕が20代に言っておきたいこと

新元号がどうこういう前に、僕個人としては30代が残りわずか、具体的に言うと残り一週間程度という状況になっている。あとちょっとしたら僕は何と40代になる。

40代ですよ、想像できますか。もしくは想像しましたか、40代の自分を。

40代といえばまあもう完全なおっさんだ。30代だったらまだ「働き盛りだけどちょっと疲れもでてきた青年」って感じだけど、40代はもうだめだ。初対面の人とかに自分の年齢を言って「全然見えない」と半分お世辞っぽく言われて「えへへありがとうございますえへへへへへh」とか嬉しがってるのもみっともないくらい、40代といえばまごうことなきおっさんだ。

年代が変わる、その時僕は。

10代から20代になった瞬間のことをよく覚えている。浪人していた僕は当時、大学1年生で、「大学入ったらまず彼女作りたい」と血気盛んに意気込んでいた一人暮らし大学生だった。新歓時期に様々な出会いを通じて「誰か!!」と思っていたものだった。僕にとっては童貞のまま二十歳を迎えたくなかったのだ。そういうのを”ヤラハタ”と呼ぶそうで、僕は同じくヤラハタを迎えそうな同士達と切磋琢磨しながら出会いを求めていた。

ただ、残念ながらその時は来た。20代になった瞬間、僕は同じくヤラハタを達成しそうな友人と道路で大の字になった。京都の路上で大の字になって寝そべりながら、僕は20代を迎えた。まあ、どこにでもある青春の一幕だと思う。

20代から30代になった時のことは実は全く覚えていない。その頃の僕は働き盛りでゴリゴリの営業マンだった。何においても優先するべきなのは仕事であり、クライアントであり、提案であり、納期であった。だから、たかだか年齢の区切りなんかで右往左往するのはアホのすることだ、くらいに思っていたと思う。まじで本当に記憶がない。

さて、そして僕は40代になる。僕の30代はなかなかに激動だった。その時間の多くを、混沌とカオスと無秩序の中で過ごした。新規事業サービス立ち上げを僕いれて二人で行った。予算も人もノウハウもなかったけど、とりあえず「立ち上げた」という感じだった。2013年の事だから、僕が34歳の頃だ。

いろんな外的環境が目まぐるしく動いていく中で、僕が立ち上げたサービスは姿かたちを変えながら少しずつ大きくなり、決して一般的に有名とまではいかないまでもその界隈ではそこそこ有名なサービスになった。

僕は、とにかく仕事だけに没頭していた。ここでいう”仕事”というのは自分の立ち上げたサービスのコンテンツを考え、形にすることだった。正直、周囲で働く人達や、そして自分のことを気にかけて仕事していたかというとそうではなかった。その結果、何人かが離れていった。

そしてそんな30代を最後に迎え、僕は自分の歩んできた道を少し後悔している事に気づいた。もっと周囲や自分のことを考えるべきだったと思っている。勿論まだ遅いわけではないのだろう。これからだって僕は生きていくのだし、これから頑張っていくことだってできる。

ただ同時に、僕は40年間という時間を使ってどこにも行けていない、という事実もある。そのことは踏まえないと、この先の時間に立ち向かうことはできないのではないかと思うのだ。

前置きが長くなったが、30代最後を迎えるにあたって、20代の皆さんに伝えておきたいことをいくつか書き記しておく。これは、まさに自分自身への戒めでもある。

20代の貯金でしか30代は歩めない

まずはこれだ。僕は自分の20代はそんなに悪くなかったと思っている。上記のように”ヤラハタ”を達成した直後に前から知っていた女の子と付き合うことになり、僕は無事にファーストキスと童貞卒業を果たした。いろんな女の子と出会って別れた。就職については特に大きなドラマや苦悩があったわけでもないが、最初の2年間は辛かったものの3年目からこれまでの人生を逆転するかの勢いで仕事に没頭し、結果を残した。基本的にはシニカルで、人生を斜に構えて生きてきた僕がこんなにも仕事に没頭することができたのは本当に幸運だったと言わざるをえない。今でこそ許されないが、毎日夜中まで働いてタクシーで帰宅し、3時間くらい寝てシャワー浴びて出社する、という生活が本当に毎日続いた。体は辛かったが仕事が面白かったしやる気にみなぎっていた。

僕は予め用意された商品を売るというよりはお客さんのニーズに合わせて企画を立て、企画に合致するものがなかったらどっかから調達してきたり自分で作る、みたいなことをしていた。多分、そんなスタイルを当時の上司が見てくれていて、ある日新規サービスの立ち上げ事業部への異動を命じられた。

まあ、チャンスを与えていただいたんだと思う。当時はあんまり自覚してなかったけど、チャンスだった。これが、32歳の時だった。

ただ、そこからがカオスだった。それなりの規模の会社での新規サービス立ち上げはなかなかしんどかった。予算も人もなかったから、自分で作り上げていくしかなかった。この時に、僕の営業時代に培った「企画を実現する力」みたいなのが身についたと思う。20代の頃にできた人脈は大きなものではなかったけど、それでも昔のお客さんとかで協力してくれる人は数人だけどいて、とてもありがたいなと思った。そうした人たちとは未だに交流が続いている。

狂ったように働いた20代。当時、自分のキャリアやスキルを自覚していたわけじゃなかったけど、確実に当時の経験は僕の血肉となっていた。そしてそれが、30代を走り切る力となったのは間違いない。

自分のキャリアに自覚的になるべきなのは30代だ

そうして30代は自分でサービスを立ち上げるということにとにかく腐心した。大きな成果を上げることができたかと言われるとそうではないだろう。まあ、60点くらいじゃないかと思う。ただここから点数を上げていくこともできる60点だとは思う。

ただ、ふと思うのだ。世の中に出ている著名人や成功者と言われている人たちがどんなもんなのか、と。確実に僕より成功している。そして彼らの多くは30代で何らかの成果を挙げているのだ。勿論、20代で頭角を表している人もいる。

そう考えると、自分の30代の出来に疑問符をつけたくなる。いや、別にそうした識者達と肩を並べたいわけじゃない。ただそういう人たちを見ていると自分のしてきた事が相対的にしょぼく見えてしまうのだ。

正直、会社の言われるがままに日々労働し、仕事終わりの飲み会で愚痴と悪口言って溜飲を下げてる30代に比べればましな毎日を送ってきたとは思う。その人達と一緒にされちゃ困る。

でも、やっぱ自分の立ち位置がどうなんだと考えちゃうわけだ。なまじっか新規サービス立ち上げなんてやっちゃったから目線が上がっちゃったのだ。危機意識のないおっさんサラリーマンとたわむれるわけにはいかないし、かといって世の中の成功者のみなさんと同じ輪の中に入れるわけでもない。

一体僕は、今どこにいて、これからどこに向かえばいいんだろうか。それが今、わからない。そんな状態で30代を終えようとしている。

自分のしてきたこと自体は間違ってなかったとは思う(やり方含め反省点は色々あるにしても)。ただ、自分のキャリアの棚卸しは30代のうちにしておくべきだったと感じている。20代の時と全く同じノリで、目の前の仕事に突っ走りすぎてしまった。それに結果が伴っていればよかったのだが、残念ながらそうではなかったので、今困惑しているのだと思う。

予算も人もいない新規サービス立ち上げというのは、マネジメントよりはプレイヤーとなる必要があった。僕は本当にあらゆることをやった。人をつかうというよりは自分でやった。見よう見まねでやった。自分のスキルや知見を広げることができたという意味では良かった。ただ同時に、それは僕が何のスペシャリティも持っていないということと同義であった。「これが自分の専門分野です」と堂々と言えるスキルが何もない。そしてこれが、40代を描いていく上で致命的なんじゃないかと思っている。「何でも気合入れてやります」って、40代にしちゃださすぎるのだ。いや、そのつもりでいるのはいいことだと思うんだけど、軸に据えているスキルセットは何なんだ、と。どの分野なら即戦力として活躍してくれるんだ、と。

ここまで読んでくれた人はなんとなく気づくかもしれないけど、僕は違う道に行こうかと思っている。これまでの自分のコンフォータブルゾーンを意識的に抜けて、もっと自分という存在を高めることができる場所に行こうかと思っている。でもそうした時に、自分の市場価値を測れる物差しを持っていないのだ、僕は。

ここまで読んでくれた方に伝えたいこと

というわけでまとめ的な話になるが、まず第一は「20代は死ぬ気で働け」だ。自分の実力がどうこうなんて気にしなくていいから、「結果を出す」事にこだわったほうがいいと思う。その結果を出す過程で、何らかのスキルや成長は勝手に身についてくんじゃないかと。その結果が何なのかは従事している業界やポジションによるかもしれないけど、損得計算じゃなくってとにかく目の前の仕事に結果を出すことにこだわってほしい。

そして第二に、20代で貯めた貯金で「自分の価値を上げる」事を意識する、ということだ。20代の時に仕事に向き合ったとして、30代も同じノリでいかないでほしい(僕はそれをしてしまった)。仕事への向き合い方はそのまんまでもいいんだけど、プラスして自分の市場価値を意識してほしい。ポイントは、社内での価値やポジションじゃなくて、市場での価値だ。会社の中だけの存在でしかないと、結局会社にぶら下がらないと生きていけないことになる。言うまでもなく、それはこの先の時代の中でとてもリスキーだ。

勿論僕も諦めているわけではない。イメージとしては夏くらいまで悶々と考えて、秋くらいから具体的に次のステージを探し始め、年明けくらいにはある程度方向性を決めて来年の春から別の場所で働こうと思っている。

悩んだ結果、もしくは活動失敗の結果、今と同じ場所にいることだって十分有り得る。ただ、今の所新天地でまたゼロからやり直したいなという気持ちが強い。

またこうして長々と語る機会があるかどうかはわからないけど、せっかくブログをやっているのでたまに自分のことも書いてみたいなと思う。

あと、完全に蛇足だけど、20代30代の暴飲暴食は着実に体に溜まっていって、39歳になると節制してもなかなか落ちてくれない頑固な脂肪となってお腹にまとわりつく。これも、意識してもらいたい。

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