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【VALU&WANTEDLY】ヴィジョンがビジネスに潰される時

インターネットサービスの勃興から早数年。ネット界隈で世の中のトレンドや仕組みを大きく変えてきたのはベンチャーやスタートアップでした。facebookだって最初はベンチャーだったしね。

で、ここ最近、新たな時代を切り開くかと思われた二つのベンチャー&スタートアップがピンチを迎えています。サービスが頭打ちになったわけじゃありません。いづれも「ビジネスの限界」にぶち当たったんじゃないかと僕は思うのです。

高邁なビジョンが成金youtuberに潰されたVALU

まずはVALU。そもそも今年から始まったサービスですし、「評価経済」という新しいトレンドを一気に盛り上げた存在だったと思います。いやまだ終わってないから過去形じゃダメか。

VALUが何か、とは改めてここで言うまでもないので割愛しますが、このサービスの創業者は「頑張ってる個人を応援する仕組みを作りたい」という思いでこのサービスを始められたと言います。元々はご本人がフリーランスだった頃に、フリーだというだけで見向きもされなかった苦い経験があり、「肩書きじゃない個人が応援される社会を」ということで個人が株式のようなものを発行できるVALUを立ち上げました。発想、面白いですよね。すごいと思います。

で、ホリエモンやらイケダハヤトやら、いわゆるネット界の大物達がこぞって賛同して始めたもんだからVALUは一気に広がりました。ちなみに僕もかなり早いタイミングで「上場」はしてみました。そっから先は何もしてませんが。

で、順調にその存在感を増してきたときに突如としてやってきたのがyoutuberのヒカル騒動でした。この騒動の顛末は既にあらゆるところにまとめられていますが、要は端的に書くと、

・成金根性でアナーキーなyoutuberヒカルがVALUで「明日、俺のVALU購入者にすごい優待サービスやる」と予告
・自分のVALUを買わせまくって価値を上げまくり、そのタイミングで自分が保有してたVALUを売却

と、いう騒動です。その後、あまりに炎上した為にヒカルという人は謝罪動画を流して活動休止状態に陥っています。一応本人は悪意はなかった、と色々弁解していますが、それまでの彼自身のキャラクターが無法者だったので説得力はなく。

ということでこのヒカルというのが全て悪いんですが、大きなとばっちりを受けたのがVALU。
基本的には「みんなで支え合おうよ」という優しい世界で成り立っていたサービスだったのに、そこに半分チーマーみたいなyoutuberがずんずんやってきてサービスの穴を突くようなことをやってやった。そしてそのことにより、VALUの掲げていたヴィジョンや目指す世界が踏みにじられた格好になったわけです。実際、こうしたケースは以前から議論されており、サービスとしてもまだ矛盾が多くまだまだ発展途上にあるサービスだったのです。

これ、やらかしたのがヒカルという柄の悪いyoutuberだったからここまで炎上したってのもあると思うんですけどね。とにかく、サービスの穴をある意味善意とビジョンでどうにか取り繕っていたのに、脆くも崩壊してしまった格好です。

WANTEDLYはもはや大企業病なのでは

続いてはWantedly。「ココロオドル仕事」をサービスコンセプトに数年前にオープンしたWantedly。給与、待遇や社名ブランドじゃなくて、やりがいのある仕事、志の高い仲間とともに仕事を楽しめる環境を探そう、という求人サイトです。掲載料金が安いということもあり、ベンチャー企業を中心に広がっていきました。

そしてつい先日、上場しましたね。まあ、なんとなく順調そうなサクセスストーリーを歩んでいますがここにきて色々と炎上しています。

事の経緯をざっくり説明すると、

・某ベンチャー社長がWantedlyの上場前の公開資料を見て批判的なブログ記事を書いた。それによるとWantedlyの株は経営陣がほぼ独占しており、経営層はウハウハだが現場で頑張る社員はブラック環境そのもの。「やりがい搾取」じゃないか、というもの(うまい表現使いますね)。そしてこの記事がバズる。

・上記のブログ記事にwantedlyの仲社長の写真が使われており、Wantedlyがそれを理由に「著作権侵害だ」としてDMCA申請をgoogleとtwitterに行う。DMCAとは一種の著作権保護のための対策用語で、著作権を侵害していると思われるネットコンテンツを検索表示させないようにする事。

・ただ、仲社長の写真なんてあらゆるところで流用されまくっているわけで、たかだかブログ記事をわざわざDMCA申請するという姿勢は、ネットベンチャーとしてどうなのか、と更に炎上。インターネットというのはオープンでフラットな世界観であり、Wantedlyが今回やってしまったことは自社に都合の悪い事実を”隠蔽工作”してしまったようなもの。これはネットベンチャーとしては相当にダサい。ちょうど上場を控えていたタイミングだったので神経質になり過ぎていたのかもしれないけど。

・おまけに上場後の仲社長はインタビューなどを「都合がつかなくなった」としてキャンセル。その割には自身が良いように描かれている記事などは嬉々としてシェアしていることから、「ダサい」というイメージが広がる。

と、いうものですね。ざっくりですが、流れは間違ってないはず。

上述したVALUに比べると結構自業自得というか、まあ確かにダサいなあと思うし、「かっこいい」事が重要であるベンチャーにとって結構致命的なんじゃないかなと思ったりするわけです。だってとってる行動がもうまんま、大企業の隠蔽体質そのものなんだもの。こりゃ誰も憧れないし、憧れられないベンチャーはただの中小企業ですよ。

ただ、Wantedlyの元々のサービスコンセプトは僕は結構共感していて。僕自身が売上とか業績とか、いわゆるビジネス的スケールに個人的興味をどうしても持てないタイプだからなんでしょうが、仕事はやはり、自分が楽しいと思えるかどうかなんじゃないかと思うのです。もちろん、報酬が高ければ高いに越したことはないし生きていく上でお金は絶対に必要。でも、それが目的になってしまっていいのだろうか、という。勿論人それぞれだけど、僕個人はWantedlyの世界観は嫌いじゃなかった。

ただ、やはりビッグマネーを前にすると人は変わるんでしょうかね。wantedlyの経営陣も「上場」というプロセスの中で夢溢れるベンチャーから、社会的信用度の高い大企業に変身しなくてはならなくなり、その過程でかつてのような「ヴィジョン」だけではやっていけない、というある意味「利口な」生き方に変わったのだと思います。

上場についても市場からは好意的に受け入れられたようですし、炎上の影響は実際的には大きくなかった模様。ほとぼり冷めればまた以前のような「イケてる」感じになるのかもしれないけど、今回ので離れてしまったユーザーのイメージアップを図るのは容易じゃないんじゃないかと。

やっぱお金なんかね

というわけで、ヴィジョンありきだったベンチャー2社の最近のつまづきをご紹介しました。外部からなのか内部のヘマなのかはともかく、いづれも「金儲け」のためにヴィジョンが汚されたケースだと思います。

wantedlyのとこでも書いたけど、お金は大切です。お金儲けは間違ったことじゃありません。ただ、ヴィジョンが金儲けの手段に使われてしまうと、なんだかとても残念だなという気がしてしまいます。少なくとも、僕は。実際僕自身も、ビジネススケールと自分が考えるあるべき姿の狭間でずっと苦しんでいます。

“いい事”はお金にならない。 | Strobolights
僕は一応、社会課題の解決をビジネスにしようと目論み、ここ数年間事業の責任者として回してきた。 と言っても、「事業」と言えるほど規模が大きいかというとそうではなく、収支の面では火の車状態だ。まあ、ちょっと特殊で非常にビジネスやるには難しい領域なのは分かってるんだけど。

まあね、僕が幼稚なのかもしれないなと思う時もあります。いつまでも青臭いこと言ってないで、現実的に考えろ、と。そっちの方が正しいのかなと思うこともあります。

【人が死ぬ時】大人になりたくないよ問題 | Strobolights
超個人的な話ですが超個人的なブログだからいいとして、最近、親族が亡くなりました。詳しくは書かないけど、まあそれなりに影響力のある出来事でした。 多分僕のパーソナリティに大きな影響を及ぼしていていた人で、なんというか、その人が死んだことで僕のこれまでの人生をなんとなく振り返ったりしました。

でも、僕は多分そっちには一生行けないんじゃないかなと思うのです。だってつまんないもん。
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