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スーパーカーいしわたり淳治著書「うれしい悲鳴をあげてくれ」を読んだ感想

AOHARU YOUTH

先日、京都に長めの出張に行っていた時のこと。待ち合わせに少し時間があり、通りかかった烏丸御池の本屋に僕は入った。
ちょうどその時、僕のiphoneからはスーパーカーの「AOHARU YOUTH」が流れていた。

Supercar | Strobolights
静かに 静かに。 ただ静かに 夢を見ている

本屋に入ったのは特に目的があったわけでもなく、ただの時間つぶしだったから、店内に並んでいる本棚をフラフラと見て回っていた時に僕はたまたま見つけてしまった。元スーパーカーで作詞を担当していたギタリスト、いしわたり淳治、通称ジュンジが書いたエッセイ集を。

ジュンジが本を出していたなんて知らなかったから僕は驚いて手に取り、そのままレジに向かった。あとから知ったけど、昨日今日でた本ではなく、2014年に出版された本だった。最新作でもない本なのにたまたま僕は見つけ、更にその時流れていたのがスーパーカーだったのだから偶然って面白い。こういう些細な気まぐれに、僕たちは運命を感じてしまう。そーか、やっぱスーパーカーは僕にとって重要なバンドだったんだな、と思えてしまうのだ。

いしわたり淳治の歌詞が好きだ

僕はスーパーカーが死ぬほど好きだ。解散してもう10年以上経つけど、未だに僕のプレイリストのレギュラーメンバーだ。ナカコーの気だるいヴォーカルも、早すぎないBPMも、主張しすぎないエレクトロニカも、全部が全部僕の魂のドツボにはまりまくるのだ。

ただその中でも、ジュンジの手がける歌詞。これがまたスーパーカーのサウンドを極上にスウィートに仕上げてくれる。

ない わけもない わけもない わかさのわけが サーチライトのよう(AOHARU YOUTU)

安心を買った どうしてかココロを売って 買った気がしてたら 安心はどこか 退屈と似てた(FAIRWAY)

なんだこれ、なんなんだこれ。言葉のチョイスと並びが半端ない。奇抜な言葉使ってるわけでもないのに、どうしてこんなトロけるような語感を生み出せるのか完全に謎。もしジュンジが歌詞を手がけていなかったら、スーパーカーは絶対にブレイクしていなかったと思うのだ。

ただ、本自体はまあまあ

とにかくジュンジの言葉のセンスが好きだったから、このエッセイ集も期待しまくりだったのだ。あのセンスで言葉が踊るように書き連ねられているのかと思うとそれだけでもう脳みそがとろけちゃう、と思っていた。

この本は、3Pくらいで終わる小説とコラムがボリュームいっぱいに詰め込まれている。それぞれちょっと変わった視点で世界を切り取っていて、スーパーカーで描かれていたような青さはなく、どっちかというとシュールでシニカルな世界観のコラムが並ぶ。

ただまあ、すっごくスイートかというとそうでもない。ジュンジならではの言葉のセンスもあんま感じない。少しひねってあるショートショートがたくさん載ってる、というくらいの本だ。正直、もしジュンジが書いたと知らなかったら「何か奇をてらったもの書けばいいと思ってんだろ」と思っちゃうと思う。同人的な、というかアマチュア感を感じてしまうのだ。

そういうわけで、残念ながらこの本自体は「マストバイ」ではない。でもまあ、大好きだったバンドメンバーが、その後こんな形で活躍してるのを見るのは嬉しいもんで。

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