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【大学卒業の思い出】今になっても分からないこと

facebookで大学生とつながっているので、先週くらいから大学卒業式の様子が大量にフィードに流れてくる。特にこの春に卒業した大学生とつながりが多かったせいか、今年はやたら卒業式写真をfacebookでよく見る。

そういえば、僕もかつて大学生だった。14年前、僕も京都の大学を卒業した。ただ、不思議なことに(残念なことに)僕自身の大学卒業については特に思い出も思い入れもない。愛していた大学生活が終わることについては寂しい感情はあったが、「何かを卒業した」感覚は全くなかった。それはまあ、大学時代に何かを納めたわけでもなかったから当たり前なんだけど。

僕が”大学卒業”で鮮烈に覚えているのは、先輩の卒業だ。僕の一つ上の先輩で、僕は彼女に恋をしていた。36歳となり、それなりに人生経験も積んだ今でもわからないことがある。それくらい、僕にとってトラウマのような恋だった。

歩く出会い系サイトと呼ばれたその人

先輩は、いわゆる正統派美人という人だった。黒髪ロングヘアーで、色白。堀が深いタイプではなく、薄い感じの日本人顔だった。京都の繁華街である河原町を歩くとあらゆる人からナンパされるため、「歩く出会い系サイト」と友達から呼ばれるほど綺麗な人だった。

美人とは裏腹に、豪傑で豪快で酒豪でアグレッシブな人で、僕は結構この人からいろんな影響を受けているなあと今でも思うんだけど、まあ細かいエピソードは置いておこう。自分語りがしたいわけではない。

ただとにかく、僕はこの人に恋をした。幸い、仲良くなれて二人で何度も食事に行き、彼女の一人暮らしの部屋に上がったりもした。いよいよか、と思った刹那、僕は彼女のベッドサイドにコンドームの箱を発見してしまい、「彼氏、つけてくれないんだけどね」と衝撃のつぶやきをくらい、彼氏持ちであることが発覚。ただまあ、そんなことは僕は関係なく、その後告白するも玉砕。ニューヨークに二機の飛行機が突っ込んだ9月のことだった。

先輩はあと半年で大学を卒業し、実家である北海道で社会人になることが決まっていた。だから振られたものの、「どうせあと半年だし」ということで僕は自分の思いと付き合うことにした。つまり、必要以上に自分の気持ちを制限したり、無理やり忘れたりすることをやめたのだ。

先輩の卒業式

その後も彼女との交流は続いた。今みたいにLINEとかがあったわけじゃなく、ケータイメールで週に一度やりとりするかしないかくらいだが、二人で食事に何度も行った。彼女は大学生活ラストランということで海外旅行に行きまくったり京都の名所巡りに勤しんでいた。僕も就職活動が始まり、自分の生活を過ごすことに必死だった。

そして、いよいよ彼女が大学を卒業し、京都を離れる時期となった。「最後にまた食事しよう」となり約束を取り付ける。卒業式の翌日のことだった。「あ、その日、私京都最後の夜だ。よろしくね」と彼女は言った。最後の夜を僕と過ごしてくれるなんて!と感激したのは言うまでもなく、恋愛は成就しなかったけど、素敵な思い出をくれたこの人を気持ち良く送り出そう、みたいな気持ちだった。

最後に会う約束はしていたが、卒業式に花を渡そうと思っていた。「私、後輩とかいないから送り出してくれる人がいないのよね」と言っていたからだ。僕は花屋で花束を買い、卒業式に紛れ込んで彼女の学部の時間まで待ち、式場から出てきた彼女をサプライズで捕まえて花束を渡した。「ありがとう!」と彼女は言ったが、同級生の友人達との記念写真に忙しそうな彼女にとって、僕はただの一人のオーディエンスに過ぎなかった。

まあ、でもいい。翌日に僕は彼女とゆっくり食事するのだ。ちょっと良さそうなイタリアンも予約してある。下心抜きで、純粋に彼女に感謝とお礼を伝えようー、そう思っていた。

最後の日に届いた意外なメール

当日、よく晴れた日だった。僕はなんとなく起きてシャワーを浴び、彼女と会う夜までのんびり過ごしていた。そこへ、彼女から一通のメールが届いた。一字一句とは言わないまでも、僕はそのメールをよく覚えている。

「昨日はありがとう。引っ越しもさっき終わったところで、本当は京都最後の夜は自分が過ごしたこの部屋で寝ようと思っていたんだけど、あまりにも寂しいので部屋に泊まっていいですか?」

これは、いったいどういう意味なんだろう、と僕は思った。仲の良い女の友人何人かに、どう解釈して良いか聞いてみたりした。すると彼女たちは、使う言葉はそれぞれだったけど、一応に同じことを言っていた。

「いろいろあったし結局は付き合えないけど、あなたの思いは届いていたってことよ。抱きなさい

というわけで急いで僕は部屋を大掃除し、ドラッグストアに行って最高級のコンドームを買った。部屋で鍋をしよう、ということになったのでイタリアンをキャンセルし、待ち合わせの時間に備えた。

思ったより長くなったのでまた次回に続く。自分語りはあんまり好きではないけど、こうして書いてみると面白い。

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