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アノネ、(今日マチ子)

2012年発売。上下巻。

アンネの日記をモチーフにしたフィクション

アンネの日記で有名なアンネフランクをモチーフにしたフィクション。舞台背景や登場人物などはアンネフランクのそれを下敷きにしてはいるものの、全て別設定に置き換えられている。
また物語というより詩に近い感覚。理解するというよりは感じる漫画かと。

主人公は花子という年頃のおませな女の子。小説家と舞台女優を夢見ており、可愛らしい容貌でみんなからチヤホヤされている。
そしてなんとアドルフヒトラーとアンネの接点が描かれる。ヒトラーは太郎というキャラクターで登場。絵描きを志すも挫折し、政治家として花開いていく中で東方人という人種を排他していく。
そしてこの花子が東方人。太郎と花子は精神世界の描写の中で出会い、恋に落ちる。太郎は花子を求めながらも激しく傷つけていく。

その他、隠れ部屋で淡い恋に落ちるペーターはヒロシ、アンネと違い現実的な姉など、過去の歴史とのパラレルな世界で、アンネの人生を描いている変わった作品だ。

今日マチ子の描く女の子と残虐

今日マチ子といえば多感な時代で脆く、美しい時期である少女を繊細なタッチで描くことで名を馳せた漫画家だ。

僕自身は男だから少女本人の内面がどうなっているか分からない。でも、外から見ていて感じていた「女の子」が持っている正体不明の深遠さ、残虐性、そして儚く脆い「あの感じ」がこの漫画では全面に描かれている。

しかし、この物語はあのアンネフランクがモチーフなのだ。結末は誰もが知る結末だ。

キラキラした将来を夢見る少女、花子。

花子の、天使のような命と対比するように滅亡していく周囲の人間。

だが、ある事件をきっかけに花子の現実はあっけなく崩壊し、最後を迎える。

「私、主人公じゃなかったの?」という一節があまりにも悲しい。
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今日マチ子で初めて読んだのがこの漫画

ちょっとした自慢だが、僕はこの今日マチ子さんと仕事をしたことが何度かある。直接会ったことはないが、僕が行っているプロジェクトのコンセプトデザインを彼女が担当したのだ。
信頼するクリエイターさんから「今日マチ子さんを使いませんか」と提案され、最初は今日さんのことを知らなかったので疑心暗鬼だったが、出来上がったクリエイティヴが素晴らしくものすごく気に入ってしまった。

当時はまだ、そこまでブレイクしてもいなかったが、その後駆け上がるようにあらゆるところで今日さんのイラストを見かけるようになったから凄い。やはり才能を、世界は見逃さないんですね。

今日マチ子さんはイラストレーターではない。あくまで漫画家だ。というわけで、他にも漫画はたくさんある。僕が今日さんを知ったタイミングで発売されたのがこの「アノネ、」だった。旅行に行く際に上下巻を買って、旅行先の夜に一人で読んで、物凄く気分が暗くなったのを覚えている。

この人、こんな可愛らしいイラスト描くのに、どこまで残酷なんだろう。狂ってる。と思ったものだ。

その後、有名な「Cocoon」を読んだ。これも戦争を描いた漫画だ。こっちは沖縄のひめゆり学徒隊を描いている。
「みかこさん」はまだ読んでいないが、そろそろ手に取ってみようかと思っている。やっぱKindleじゃなくて本で読みたい作家、この人は。

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