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THE STONE ROSES(イギリス/マンチェスター/解散→再結成)

1983年にマンチェスターにて結成されたロックバンド。マッドチェスター・ムーヴメントの中心的存在として活躍したがアルバム2作を発表したのちに1996年に解散。oasisを始め、90年代に活躍したブリットロックバンドに大きな影響を与えた。音楽誌「CROSSBEAT」における「ミュージシャンが選ぶ人生を変えた名盤100枚」で最も名前が挙げられたバンド。
2011年10月18日に再結成。2016年に来日する。

俺は崇拝されたい

ローゼスほど「俺たちのロックンロールバンド」を体現するバンドはそうそうないだろう。マッドチェスタームーブメントという音楽の”流行”が90年代にUKで起こった。マッドチェスターについての説明はwikipediaを一部抜粋しておく。
[aside type=”normal”]当時のダンス音楽のレイブ文化とエクスタシー(MDMA)などの多幸感をもたらすドラッグの流行とあいまって、それまでのイギリスにはなかったオープンで享楽主義的な音楽とオーディエンスが大量に発生した。レイブ同様に共同体意識のもと、アーティストと観衆の上下関係や垣根を取り払うことを目指し、「これからは(ステージの上のバンドではなく)オーディエンスの時代だ」とも言われた。[/aside] そう、ステージ上の”スター”としてのロックバンドではなく「オーディエンス=俺たち」こそがロックの主役だ、ということだ。あのoasisのギャラガー兄弟も失業保険で食いつないでいた時にこのマッドチェスタームーブメントを通っており、「バンドやってみるか」となって世界を変えた。

ローゼスのデビューアルバム「THE STONE ROSES」の1曲目が僕はすごく好きで。「I Wanna Be Adored」という曲で、ひたすら「崇拝されたい」と歌うこの曲。プロモもかっこいい。別にうまくもなんともないんだけど、根拠のない自信と、ただ者でない大物感が漂う。このシンプルなメッセージは、思春期の男子なら大なり小なり持っている願望だろうし、閉塞感に満ちた当時のティーンエイジャーにマッドチェスタームーブメントとともに迎え入れられたわけだ。

ローゼスは自分たちの意図しないシングルリリースをしたレコード会社にペンキをぶちまけに行って逮捕されている。成人式でちっぽけな自己主張で荒れ狂う日本の新成人の皆様にも是非これくらいのスケールのことをしてほしいものだ。

学生活動みたいなバンドの顛末

文字通り「崇拝された」ローゼスだったが、その後がまたロックバンドらしく出鱈目だ。1stアルバムが出た1989年から次のアルバムが出たのが1994年。「Second Coming」と名付けられたこのアルバムは1stの頃のような瑞々しさはなく、骨太なロックサウンドが炸裂するアルバムになっている。これは当時の期待からすると大外れだったようで評価は散々。
僕、このアルバム結構好きなので結構複雑だが、兎にも角にもバンドはその後何となくやる気なくなったようで解散している。勢いと才能でテクニックなんて当てずっぽうだったデビューアルバムの末に人間関係と市場のゴタゴタに翻弄されて解散してしまったわけだ。まさに学生のノリではないか。

ローゼス再結成に感じるもの

その後メンバーはソロ活動したり別のバンド組んだりしながら時は過ぎ、2011年に再結成し、2016年には来日ツアーをするらしい。
僕、ロックバンドという存在は「続いてはいけない」存在だと思っていて、一瞬のスパークの後は霧となって消える美学こそがロックだと思っている。
そう考えるとこの再結成は「ああ、結局ソロでうまくいかなくて金困ってんのかな」と思うこともできるのだが、それでもローゼスのこの再結成はやはり嬉しい。
リアルタイムで体感してはいなかったけど、ローゼスがいなくなってから彼らに熱狂していた人たちはたくさんいるんだ。僕だってその一人。

暗く辛い浪人時代、町田の中古CD屋で彼らのアルバムを手に入れて、報われない自分を鼓舞する音楽がローゼスだった。ローゼスがそんな人たちのフラストレーションを発散させる「同時代性」のバンドなのだとしたら、時代を超えていつまでも愛されるバンドなはずなのだ。リアルタイムな流行りは意味がないのだ。いつだって彼らの音楽は「これからはオーディエンス(俺たち)の時代」を宣言するものなのだから。

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