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ソラニン(浅野いにお/完結)

うまくいかない現実をもがく、すべての若者へ

青春ロックバンド漫画、一言で言うと、多分この漫画はそうなるのだろう。確かにロックミュージックはこの漫画の大きな軸だ。でも、題材としてロックを使っているだけであってこの漫画のメッセージは他のところにある。
この漫画ほど日本の若者のけだるい日常を的確に表現した漫画はそうそうないのではないかと思う。高校から大学、そして社会人と、いろいろ問題はありながらも日本のたいていの若者はレールに乗っていればそれなりの人生を送れる。諸外国の若年層の未就労率を考えると、日本は本当に素晴らしい国なのだ。システムが、整っているのだ。

だが、そこに反発したくなるのが若者。特にロックミュージックというカウンターミュージックに取り憑かれた若者ならなおさらだろう。大人が作った世界は、どうにも嘘っぽくて、そして腹立たしい位に完璧で、理由はないけど反発したい。自分が世界を変えてやるって思うものなのだ。自分なら、できると。

ただ残念ながら、自分は大した人間ではなかった。もどかしさと焦りだけが、日常を静かに侵食していくのだ。

学生と社会人の違い

この漫画は、若手社会人の生活を描いている。そこがまたリアルなのだ。学生だって悩むが、とはいえ保護されている身。最悪、親が助けてくれたりする(多くの学生は、だ。そうでない人がいることはわかっているがここではそこは触れない)。だから、極論、どんだけ反発しても、どんだけレールに乗らなくても、好き勝手やっていてもやっていける。

ところが社会人になるとそうはいかない。自分の足で立ち、自分で稼がなくてはならない。文句ばかり言っていては生活できない。だから多くの場合、僕たちは茶色だった髪を黒く染め、髭を剃り、スーツに着替え、スニーカーから革靴へ履き替える。毎日満員電車に揺られ、仕事帰りに同期と「俺も大人になっちまったなあ」なんてビールを飲みながらささやかな金曜日の夜を過ごすのだ。

自分で生きていくとなると、レールから外れるのが本当に怖い。そして、僕たちは大人の仕組みに組み込まれていくことを静かに受け入れていくのだ。

ネタバレしないあらすじ

この漫画は、そうしたレールから外れることの怖さと、それでももがこうとしながら戦う若者たちを描いた漫画だ。まあ一応ネタバレはしない。結構有名な展開だと思うからネタバレしないことに意味があるのかどうかはわからないけど、しない。主人公の種田くんはイラストのバイトをしながら、学生時代に軽音サークルで知り合った恋人の芽衣子と同棲している。芽衣子は小さな会社で事務職的な仕事をしているOL。この二人を中心に、学生時代からの仲間達とエピソードは綴られていく。

ネタバレしないで書こうとするとこれくらいだ。うーむ全くこれだと面白そうじゃない。まあでも、あんだけヒットしたし、映画化したし、面白いんですよ。読んでない方がいたら映画版じゃなくて漫画版で読んでほしい。全2巻だし。

映画版も、悪くはないのだけど、漫画版を先に読んでた側からすると当たり前だがストーリーは知ってるわけで、そうするともう宮崎あおいの可愛さしか印象に残っていない。宮崎あおいのプロモだと言われても疑わない。

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