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エヴァ20周年。今更考えるエヴァがもたらした影響

往年の名作テレビアニメ、「新世紀エヴァンゲリオン」のテレビ放送開始から今日で20周年だそうで。

エヴァ20周年 庵野監督サイトでファンに感謝&意味深メッセージ – スポニチ Sponichi Annex 芸能
 人気テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」公式サイトで製作者の庵野秀明監督(55)が4日、メッセージを掲載。95年10月4日のテレビアニメ初回放送からちょうど20年。トップページで「20年間、ありがとう」と“エヴァフォント”と呼ばれる極太明朝体でメッセージを載せた。

日本のあらゆるところでバブリックビューイングがなされたそうだ。
今更のエヴァ論なんて全く意味がないと思うのだが、当時高校生だった僕にとってこのムーヴメントがどう映っていたかをご紹介したい。
実際のところ、僕みたいな素人からしても、エヴァ前とエヴァ後では日本のサブカルチャー界隈はすっかり変わったのだから。

強くない等身大の主人公

主人公である碇シンジ君。「逃げちゃダメだ」という名セリフが有名だが、彼はいわゆるアニメや漫画にありがちな「強いヒーロー」ではない。
自信がなく、自分が誰からも必要とされていないと感じており、将来への希望も何もない少年だった。
まず、この主人公像が当時は画期的だった。ただ、そんな弱い主人公が徐々に成長していく物語というテンプレを、当時視聴者は思っていたはずだ。

ところが、である。
碇シンジの自慰シーン
これは精神崩壊し入院したヒロイン、アスカへ見舞いに来たシンジが、アスカの胸元を見て自慰行為をするシーンだ。
どこの世界に、仲間をおかずにしてオナニーする主人公がいただろうか。
そう、彼は全く成長しない。正確に言えば、途中まで成長していたのだがある事件をきっかけに「結局僕はダメなやつだ」と以前にも増して負のスパイラルに陥っていくのだ。
そして後述するが、結局シンジ君はこのアニメに熱狂するアニメヲタへのメタファーだったのだ。

演出やストーリーテリング

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*出典:みんなのエヴァンファン
エヴァと言えばこの極太の明朝体フォントによる演出が有名だ。黒や赤、白といった単色の背景にドン、とシンプルな文字を置く。この手法はアニメ業界だけでなく、映画やドラマなど、あらゆる方面に波及した。
また、エヴァと言えば謎が謎を呼ぶストーリーだろう。視聴者を混乱の渦に落とし込み、ほとんど何の説明もしないまま勝手に終わっていく。
当時、多数の謎解き本が出たのを覚えているし、僕は僕でクラスメイトといろんな推測をしたものだ。当時はまだインターネットが普及する前だったがもし現代だったらきっとネット上での議論も活発だっただろう。
物語が途中からシンジ君の精神世界や内面的、哲学的な展開になっていくのもその後のあらゆる作品に影響を及ぼした。正直マトモじゃないし、テレビ版の最終回はとてもじゃないがエンタテインメントとは言えない代物だった。でもそれでも、エヴァらしい、で許されてしまうのだから凄い。実際、僕も何度もなんども見直したものだ。
演出、謎を呼ぶストーリー展開、哲学的な物語はいづれも強烈なオリジナリティで、あらゆるフォロワーを生んだのだ。

作り手のエゴの反映

前述したが、情けない現代風の主人公、碇シンジ。
彼は実はエヴァに熱狂するアニメヲタクのメタファーであった。また監督である庵野秀明をモデルにしているとも言われている。
実際、物語中盤までシンジ君はいわゆるハーレムモノアニメ王道の物語を歩んでいく。
綾波レイと惣流アスカラングレーという美少女二人に囲まれ、葛城ミサトという年上お色気お姉さんとの同居暮らし。
アニメヲタは、自分とシンジ君を重ね合わせて、ムフフな展開を毎週楽しみにしてはずだ。

ただ、アニメヲタは裏切られる事になる。うちにこもって妄想に耽るヲタに誰かを幸せにできるはずがない。何かを成し遂げられるはずはない。
強烈だったのが、劇場版。クライマックスシーンで、突然画面が切り替わり、実写シーンが映り込む。そこで映し出されるのが映画館の座席に座っている観客なのだ。
つまり、「これはお前らだぞ」と突きつけているようなものなのだ。
アニメファンを上げ、その後落とす。作り手側のやってやった感が凄まじく、僕個人としてはこういうモノづくりそのものが面白いなあと当時思っていた。

現在やっているシンエヴァンゲリオンがどのような結末を迎えていくのかは定かではない。でも、20年経った今でも変わらずムーヴィメントを起こしているのはすごいなあと素直に思う。当日はアニメの社会現象なんて考えられなかった。さらに一昔前のガンダムとか宇宙戦艦ヤマトとか、そういうのは知っていたけど、アニメはやっぱりキモいヲタクが見るものだった。それがこうして市民権を得ているのだから、時代も変わったものだとつくづく思う。


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